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Interop Tokyo 2017レポート

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ネットワーク構築の最新のトレンドをリアルに体感

 今回のトピックは、今年で24回目を迎える世界最大のインターネット総合展示会InteropTokyoです。幕張メッセで6月7日から9日までの3日間開催され、来場者143,365人と盛況でした。(https://www.interop.jp

 Interop Tokyoの最大の特徴は、最新鋭の技術の結晶とも言える近未来ネットワーク「ShowNet」を会場内に構築し実際に動かしてみせていることです。ShowNetはInteropが始まった1990年代の最初のコンセプトである「インターネットにおける各種技術の相互接続性や運用検証」を今も主眼においており、他に類を見ない世界最大級のデモネットワークとなっています。ここに来ればネットワーク構築の最新のトレンドをリアルに体感することができます。私は1994年の初回から24年間連続でShowNetの構築運営に関係しており、1995年からはNOCとしてこのプロジェクトにずっと参画しています(とは言っても最近はご意見番ですが:-))。



 また、Interop Tokyo では、出展者の展示製品についてBest of Show Award審査委員会を組織して、プロダクトの表彰を行っています。こちらもInteropらしく、単なる新規性だけではなく、動作していること、相互接続性などを加味した独自の評価基準で審査が行われる特徴あるアワードです。今年で19回目なのですが、このアワードの審査員も私は兼務しています(今年の受賞アワード一覧)。というわけで、普通の来場者とは少し違う視点でInterop Tokyoを紹介してみたいと思います。

今年のInterop ShowNetは?

 今年のInterop ShowNetは、リクエストに応じて柔軟なサービスを選択できる「サービスチェイニング」の思想を具現化したネットワークオーケストレーションに特徴があります。VRFによるFunction SliceやBGP FlowSpec等の技術を活用してサービスチェイニングを実現しています。これによりインラインセキュリティ機能の出展者毎に異なる選択的な提供が実現されています。また、次世代データセンター技術の実験場としても様々な技術を組み合わせたネットワークを出展者に提供しています。ShowNetの中心機材が集まっているNOCブース周辺にいれば、関係者が細かな説明をしている場面に出くわすことがあります(当社の営業がお客様を連れてくることも)。どうしてもという方はNOCによるツアーも予約制で実施されていますので是非参加してみてください。



 
 こうした技術はクラウドサービスや当社の事業分野であるCDNにも適用できますし、実際の業務フローに応じて各種のサービスを部門ごと、あるいは担当者ごとに提供することも可能です。ある意味CDNもWEBサービスに特化したサービスチェイニングの選択肢のひとつですね。

トレンドキーワードは、AI、IoT、セキュリティ

 さて、展示会場を見るとAI、IoT、セキュリティと、トレンドキーワードが目白押しです。特にAI技術は格差が激しいので、いいかげんな説明に騙されないようにしないといけません。
 Deep Learning(DL)技術も学習アルゴリズムと何をどのように学習させていくか(教えた内容で方向性が変わるので)が重要です。間違った学習をしてしまった時にどうそれを教え直すか?が考慮されているシステムはあまりありません。セキュリティ分野でAIやDL技術を組み合わせたものが多数提案されていますが、何のためにAI/DL技術を適用しているのかその目的と効果をきちんと見極めましょう。

世界で初めて一般に公開された技術や製品

 Interop Tokyoでは、世界で初めて一般に公開された技術や製品があります。Juniper NetworksのMX10003やIXIAのブースで展示された400G Ethrtnet、どちらもBest of Show Awardでグランプリを獲得しています。MX10003は、新型のルータ製品で、100G Ethernet 24ポートをたった3Uの筐体で実装できます。発表前にNOCに機材提供され、ShowNetのCOREルータとして稼働していました(私が所属する研究開発法人で3台ほど調達手続き中です)。
 400Gの光モジュールの標準化が収束しつつあり、400G QSFP-DD、CFP8、OSFPの3種類がIXIAのテスターに実装され、CISCOの試験機(QSFP-DD)との間でデモを実施していました。いずれも動態展示は世界初、実際に動作するモジュールがまだ数個しか世の中に存在しないかなり貴重な展示です。

   

 海外ベンダーが日本でこうした新製品や新技術の発表をしてくれるのは、これまでの展示会の実績と業界でInterop Tokyoの価値が認められているからこそだと思います。

 残念ながら当社はInteropに出展していません(社員が構築に参加したり、相互接続のテーマによっては出展参加していたり…と開催年によって関係性が変化しているのですが)。CDNサービスの仮想化・多様化やCDNサービスと親和性の高いセキュリティサービスなどを、もう少しアピールできる機会を会社的に活用できると良いのですが。

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小林 和真

奈良先端科学技術大学院大学 客員教授
慶應義塾大学政策メディア研究科 特任教授
制御システムセキュリティセンター 顧問
情報通信研究機構 短時間研究員
ファットウェア株式会社 代表取締役社長
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