数学の知識のいらないブロックチェーン紹介 - 4 - スマートコントラクト II
スマートコントラクトの定義
(第1回、第2回、第3回)
まずは、前回紹介したスマートコントラクトの定義のおさらいです:
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で実行される コンピュータコードです。まずはじめに、その当事者がスマートコントラクトに含まれているルールを守ることに同意します。次に、事前に定義された規則が満たされると、自動的に契約が履行されます。
これでデジタルアセットのやり取りができるようになりましたが、このやり取りではブロックチェーン外の情報を得られないため、 使用できる範囲はブロックチェーン内の情報、たとえば暗号通貨に限られています。このやり取りを物理的な世界に繋げるには、「オラクル」が必要です。
ブロックチェーンと物理的な世界をつなぐ「オラクル」
オラクルは単なるデータの提供者です。オラクルは、物理的な世界の情報をスマートコントラクトで利用可能な形で提供します。多くの場合、情報を提供するオラクルがなければ、スマートコントラクトは正しく作動しません。 言い換えると、「トランザクションのための、ブロックチェーン上のビジネス・ロジック」ということです。
次の自動車保険の例では、気象庁の天気情報をオラクルが提供しています:
上の例はあくまで簡易的な表現であり、実際にはもっと複雑なやり取りがありますが、以下に自動車売買の例をあげます。
伝統的な契約の場合は、契約書と確認者(たとえば弁護士)が必要です:
スマートコントラクトの場合は、第三者(確認者)が不要で、やり取りは全てブロックチェーン上で行われます:
・Bobは車を売りたい
・Bobはスマートコントラクトをアップロードする(1)
・Bobは車をスマートロッカーに入れる(2)
・Aliceはそのスマートコントラクトを見つけて、確認の上お金を振込む(3)
・スマートコントラクトがブロックチェーンのノードで確認される(4)
・条件が満たされたら、Bobへの振込が行われ、スマートロッカーが解錠される(5)
・Aliceが車を受け取る(6)
さまざまなスマートコントラクト
ブロックチェーンの先駆けである「Bitcoin」には、あまりスマートコントラクト的な機能がありません。スマートコントラクト開発で一番人気なネットワークはEthereumです。チューリング完全で、専用の言語「Solidity」が使われています。他にもRipple(Codiusプラットフォーム)やHyperledger Fabric(ChainCode、様々な言語に対応しているAPI)など、いくつものプラットフォームがあります。
まとめ
以上で「数学の知識のいらないブロックチェーン」のシリーズは終了です。
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