CDNとは?基本からメリット/デメリット、業者選定のポイントを解説
CDNとは?基本からメリット/デメリット、業者選定のポイントを解説
- CDNとは
- ニュースの閲覧、日々の買い物や動画の視聴など、私達がWEBサイトを利用する場面は日増しに多くなっており、それらWEBサイトで配信するコンテンツ容量が大きくなっていることから、CDNの認知度や重要性が高まっています。
しかし、実際にCDNを導入する際には、考慮しなければならないメリットやデメリットも多く、業者の選定にも時間がかかるということがほとんどです。
この記事では、CDNの基本からメリット・デメリット、業者選定のポイントとなる部分について解説しています。
CDNは「コンテンツ配信ネットワーク(Content Delivery Network)」の略称で、WEBサイトのコンテンツを世界中に分散した配信拠点にコピー(キャッシュ)して、オリジナルのWEBサイト(オリジンサーバ)の代わりにコンテンツを届ける仕組みです。
コンテンツをCDNで複数の配信拠点にキャッシュすることで、ユーザに近い拠点から配信できることから、ストレス無くコンテンツを届けることができます。また、CDNではユーザはオリジンサーバではなく複数のキャッシュサーバにアクセスするため、アクセス集中による表示遅延やサーバダウンを防ぐことができます。
このことから、セール等でアクセスが集中するECサイトや、動画配信のような大容量のコンテンツを配信するサイトなどではCDNは必須となっています。サイトのレスポンスに不満を持つとそのサイトを再び利用しないユーザも多くいる中、CDNの導入が、顧客体験の向上、離脱率の低減、コンバージョン率の向上にもつながっているのです。
近年ではSNSや天候等に起因する突発的なアクセス急増も多発しており、そのような場合にWEBサイトがダウンしてしまうのを防ぐためにCDNの導入を検討する企業も増えています。
- CDNを導入するメリット
- CDNを導入する最大のメリットは、オリジンサーバへのアクセスを大幅に減らせることによる負荷軽減ですが、他にもいくつか挙げられます。
1.CDNで運用コストの削減
CDNを導入すると、オリジンサーバへの負荷軽減を図ることができますが、同時にオリジンサーバの運用コストを削減できることがあります。
負荷がかかる日数や時間帯は限られている場合が多く、その負荷に合わせてサーバや回線の増強をするとコストが高くなりがちです。CDNを利用すればCDN業者が用意したサーバにキャッシュを置くだけなので、コストも手間もかからず負荷対策を実現できます。
2.CDNをセキュリティ目的で利用
CDNの導入によって、ユーザがオリジンサーバに直接アクセスすることがなくなります。このため、CDN導入前よりもセキュリティの向上が期待できます。
例えば、DDoS攻撃は大量のアクセスを発生させることによってサーバダウンを狙う攻撃ですが、CDNを利用することで負荷分散されるため、オリジンサーバのダウンを防ぐことができます。
3.CDNでSEO対策
CDNの導入が、SEO対策の一環となることがあります。Googleは現在、ページの表示速度、レスポンス、視覚の安定性の3つの指標を提示し、検索ランキングの指標として追加しています。
CDNは、その基準のひとつであるページ表示速度やレスポンスを向上させることができるため、SEO対策にも有効です。
参考コラム:あとひと押しのSEO対策ーCDNで「PageSpeed Insights」のスコアを上げようー - CDNを導入するデメリット
- CDNの導入する際には注意しなければならない点もあります。
1.コンテンツを更新しても即座に反映されないことがある
CDNの設定には、キャッシュしたコンテンツを自動更新するまでに保持する時間を決める項目があります。例えば、その項目を30分と設定すると、オリジンサーバが更新されてもCDN側のコンテンツは最大30分間古い情報のまま配信が続けられることになります。
そのため、CDN事業者は、各配信拠点に新しいコンテンツを即座にキャッシュできるツールを用意しています。しかし、すべての配信拠点に反映されるには時間がかかる場合があります。
2.CDNサーバの設定間違いによる事故
CDNで間違った設定をしてしまうと、キャッシュするつもりがないコンテンツを配信してしまう可能性があります。
例えば過去には、登録者Aさんの情報を誤って全CDN配信サーバにキャッシュしてしまい、他の登録者は自身の情報が閲覧できないばかりか、登録者Aさんの情報を自由に閲覧できるようになってしまうといった事故が起こりました。
3.アクセスログが取得できない
ユーザがアクセスするのはCDNの配信サーバとなるため、アクセスログはCDN事業者から提供してもらわなければなりません。
また、アクセス解析をWEBビーコン型で行っている場合は問題ありませんが、生ログ型でアクセス解析を行っている場合も同様で、CDN事業者による提供が可能か確認が必要となります。
- CDNサービスを選定する際のポイント
- 近年はCDNの重要性が高まっていることもあり、CDNはクラウドサーバやレンタルサーバのオプションとして手軽に利用できるようになってきています。それ以外にも、国内外でCDNサービスを展開している事業者もあり、様々な側面から検討を重ねる必要があります。
最近のCDNサービスの多くは、負荷分散だけでなくセキュリティ対策や開発者向けの機能も有しています。例えば、Cloudflare(クラウドフレア)社が提供するCDNサービスやその周辺機能の一覧は下図のようになっています。
このように、CDNサービスは高機能化していますが、ほとんどの設定は提供される管理画面から簡単にできるようになっていますので、自社で運用することが可能です。
ただ、これらを高パフォーマンス・低価格で使いこなし、最大限の効果を発揮させるには運用スキルが必須となります。CDN導入で環境がよくなったことによりユーザが増加したが、適切な設定ができていなかったために費用が想定より増加してしまったという話もよくあります。
そのため、CDNを運用するためのサポート体制について確認するということも重要になります。問合せの回答時間について明記している業者もありますので、参考になるかと思います。
また、自社でCDNの運用をしたことが無い・少ないという場合には、CDNの運用をアウトソーシングする方法も考えられます。
その場合も同じように、運用を任せる事業者の事例やサポート体制を確認することが重要になります。
アクセリアには、20年以上にわたる自社開発CDNの開発と運用で培った経験とノウハウを駆使し、フルアウトソーシングも可能なオプションを用意したSolution CDNがあります。
CDNはCloudflare(クラウドフレア)、運用はアクセリアが提供しております。もちろん、自社でCDNを運用する場合はオプションは不要です。
移行支援によるスムーズな導入とともに、お客様の運用負荷を最小限にとどめながら、WEBサイトのパフォーマンスとセキュリティを最大限に高めます。運用サポートはフルアウトソーシングからミニマムサポートまで、ご要望に合わせてご提供可能です。
CDNの導入・運用でお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。
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